地方暮らしビジネス図鑑

空き家を自分で直して使う(DIY):セカンドライフの住まいを楽しく作るヒント

Tags: 空き家活用, DIY, セカンドライフ, 改修, 地方移住, 暮らしのヒント

空き家を自分で直して使う(DIY):セカンドライフの住まいを楽しく作るヒント

地方で空き家を見つけて「これから新しい暮らしを始めたい」とお考えの方にとって、建物の改修(かいしゅう)は避けて通れない課題かもしれません。専門業者(せんもんぎょうしゃ)に全てお願いすると費用がかかるため、躊躇(ためら)うこともあるでしょう。

そこで今回は、「自分でできる範囲で空き家を直してみる」、いわゆるDIY(ディー・アイ・ワイ:Do It Yourselfの略)という方法に焦点を当ててご紹介します。DIYは費用を抑えられるだけでなく、新しい暮らしの楽しみや生きがいにもつながる素晴らしい選択肢となり得ます。

なぜ空き家DIYがセカンドライフにおすすめなのか?

セカンドライフの新たな拠点(きょてん)として空き家を選ぶ際に、DIYを取り入れることには、いくつかの大きな魅力があります。

DIYでどこまでできる?無理のない範囲を考える

DIYと聞くと、全て自分でやらなければいけないと思われがちですが、そうではありません。まずは無理のない範囲から始めるのが大切です。

たとえば、こんなことなら、初心者(しょしんしゃ)でも比較的取り組みやすいでしょう。

一方、水回りの配管工事(はいかんこうじ)、電気配線(でんきはいせん)、建物の構造に関わる壁の撤去(てっきょ)や増築(ぞうちく)、屋根の修理(やねのしゅうり)などは、専門的な知識や資格(しかく)が必要な場合が多く、安全面からもプロに依頼するのが安心です。まずは「自分でできそうな小さなことから」という気持ちで始めてみましょう。

DIYを始める前に確認すること

始める前に、いくつかの点をしっかり確認しておくことが大切です。

  1. 家の状態を把握(はあく)する: 雨漏り(あまもり)はないか、床下の湿気(しっけ)はどうか、シロアリ被害(ひがい)はないかなど、建物の状態を専門家(建築士など)に見てもらうことを強くおすすめします。DIYでは対応できないような大きな問題が見つかることもあります。
  2. 安全性(あんぜんせい)の確認: 作業する場所の安全性(足場、電気など)を確認します。特に古い家では注意が必要です。
  3. 改修の計画を立てる: どこをどのように直したいのか、リストアップします。必要な材料や工具、手順(てじゅん)を調べ、実現可能か考えます。いきなり全てを完璧にしようとせず、優先順位(ゆうせんじゅんい)をつけることが成功の秘訣(ひけつ)です。
  4. 費用(ひよう)の目安を調べる: 材料費や工具代など、おおよその費用を調べます。ホームセンターの店員さんに相談するのも良いでしょう。
  5. 近隣(きんりん)への配慮(はいりょ): 大きな音が出る作業や、塗料(とりょう)の臭い(におい)などが出る場合は、事前にご近所(ごきんじょ)に一声かけておくと、後々の関係が円滑(えんかつ)になります。

具体的なDIYのステップ例(壁のペンキ塗り)

比較的簡単な壁のペンキ塗りを例に、DIYの基本的なステップをご紹介します。

  1. 準備:
    • 必要な道具(ペンキ、ローラー、刷毛(はけ)、マスキングテープ、養生シート(ようじょうシート)、バケツ、手袋など)を揃えます。ホームセンターで必要なものや使い方を尋ねるのが一番です。
    • 作業する箇所の周りの家具などを移動させ、床や家具が汚れないように養生シートや新聞紙でしっかり覆(おお)います。
    • 塗る面の汚れを拭き取ったり、ひび割れがあれば補修材(ほしゅうざい)で埋(う)めたりします。
  2. 塗装(とそう):
    • ペンキ缶の注意書きをよく読み、必要に応じて薄(うす)めます。
    • 端(はし)や角(かど)は刷毛を使い、広い面はローラーを使って塗ります。
    • 一度に厚く塗ろうとせず、薄く均一(きんいつ)に塗るのがコツです。
    • 一度塗り目が乾いたら、必要に応じて二度塗りをします。
  3. 片付け:
    • ペンキが完全に乾く前にマスキングテープや養生シートを剥(は)がします。
    • 使った道具は、ペンキの種類(水性か油性か)に合わせて洗い、片付けます。

このように、一つ一つの作業は、丁寧にやればどなたでも挑戦できるものです。

DIYで知っておきたい注意点

一人で抱え込まないで:相談できる場所

DIYの知識や経験がないと、「何から始めれば良いのか」「困った時にどうすれば良いのか」と不安になるかもしれません。そんな時は、一人で悩まず、まずは誰かに相談してみましょう。

まとめ:空き家DIYで自分らしい暮らしを育む

空き家を自分の手で改修するDIYは、時間や労力(ろうりょく)はかかりますが、それ以上に大きな喜びや達成感、そして地域とのつながりをもたらしてくれる可能性があります。

セカンドライフで地方の空き家を拠点にしたいとお考えなら、ぜひ「自分で直してみる」という選択肢も考えてみてください。無理のない範囲で、一つずつ、楽しみながら進めることが大切です。

もし不安なことや分からないことがあれば、今回ご紹介したような相談先に気軽に問い合わせてみてください。あなたらしいペースで、空き家DIYを新しい暮らしの豊かな一部にしてください。